DropTalk for Android 3.1.15をリリースしました

本日、DropTalk for Android の3.1.15をリリースしました。Goole Play Storeよりアップデートをお願いいたします。

主な修正点

  • スケジュールキャンバスにて、11番目以降の番号表示がおかしい問題を修正
  • スケジュールキャンバスにて、時刻が設定できない場合がある問題を修正
  • いくつかの小さなバグの修正

DropTalk勉強会 at 神戸のご報告

先日12月26日に、アイカツ in Kobeさんの主催でDropTalk勉強会が開催されました。講師として呼ばれましたので、その報告です。

朝6時、東京駅発の始発新幹線に飛び乗りまして、神戸へ行ってきました。会場は、神戸市教育会館。30名程度入る一室を借りました。講習は1回3時間で、午前と午後の2回やりました。

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内容は、DropTalkを初めて触る初級者に向けたものにしました。

  • DropTalkとは?
  • コミュケーションキャンバスの作成
  • スケッチキャンバスの作成
  • スケッチの使い方
  • キャンバスの共有(AirDrop)
  • その他いろんな機能(キャンバスストア、キャンバスリンク、スイッチインタフェース対応、Windowsでの視線入力)

時間の半分はスライドを使った説明で、残り半分はiPadを使ったハンズオンです。このために、14台のiPadを持ち込みました。重かったです。

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講義を通して、初めてDropTalkを触る方も、いちばん基本的なコミュニケーションキャンバスから、スケッチキャンバスで写真の上に透明ボタンを貼り付けてしゃべらすとこまでたどり着けました。みなさんノリがよくて、少し動かすたびに、ホォーとか、ウワァーッとかいただいて、講師の気持ちが上がる上がる。

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終わった後に、「DropTalkを触りながら、学校のあの子にはこんなキャンバスを使わせてみようか、と考えていた」という感想が聞けたのが嬉しかったです。

説明でいろいろな機能をデモしたのですが、やっぱりWindowsでの視線入力が盛り上がりましたね。インパクトはいちばんです。2回デモしたのですが、午前は最高にうまくいったものの、午後のはほとんど動かずに失敗。視線入力がうまくいくときといかないときの条件が、いまだによく分かりません。照明?デバイスの角度?

午前午後合わせて、43人の方に参加していただきました。前日が終業式だったにも関わらず、集まっていただきありがとうございました。

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そのあとの懇親会では、神戸、大阪の特別支援教育界の濃い話を聴きながら、美味しい中華を食べました。そして終電でまた東京へ。疲れました…

HMDTではこんな感じで、DropTalk講習会の講師を行なっております。講師料無料、交通費/宿泊費もこちらの負担で、日本中どこでもかけつけます。会場の手配だけお願いしています。興味のある方は、こちらのメールアドレス(droptalk@hmdt.jp)にご一報ください。

 

おまけ。夜の三宮で、熱いハグが交わされていました。頭を触りながら、「きもちいいー」と。

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第4回 キャンバスの編集モード【これからはじめるDropTalk】

キャンバス編集のための編集モード

キャンバスを作成したら、それを開きましょう。作ったばかりのキャンバスは空っぽなので、これを編集することになります。キャンバスの編集をするときは、画面右上にある編集ボタンを押します。編集ボタンを押すと、編集モードというモードに入ります。

start_edit_button

編集モード中にキャンバスのボタンをタップするとメニューが表示されます。ここから、シンボルの設定をしていきます。メニューからライブラリを選択すると、ドロップスのシンボルを選択できます。

start_edti_menu

編集が終わったら、右上の完了ボタンを押します。これで通常モードに戻ります。キャンバスのシンボルをタップすると、音声が再生されます。

編集モードの問題点

これがDropTalkでのキャンバス編集の流れです。いったん編集モードに切り替えるというのは、iOSによくあるスタイルですね。iOSはタッチでだけですべてを操作しないといけないので、どうしてもモードの切り替えという発想が必要になります。Windows版のDropTalkでは、他のOSと操作を統一するという目的から、編集モードを導入しています。ただ、右クリックによる編集にも対応していて、これを使うと編集モードに切り替えなくともいけます。

このモードを切り替えるという考え方。モーダルと呼ばれるのですが(ちなみにモードを切り替えないのはモードレス)、一般的にユーザインタフェースとしては良くないと考えられています。

その理由は、モードによって操作に対する挙動が異なるため、それを理解しないといけないから。DropTalkの場合、キャンバス上のシンボルボタンのタッチが、

  • 通常モードでは、音声再生
  • 編集モードでは、シンボルの編集

といった具合に切り替わります。

また、モードを頻繁に切り替える場合、自分がどのモードにいるか分からなくなりがちです。通常モードなのか編集モードなのかを意識しないでシンボルをタップすると、自分の思ったものと違った挙動になって、混乱します。なんでじゃー、と、怒りも覚えます。

DropTalkでは主要なユーザが障害を持った子供達なので、混乱に拍車がかかります。操作中に誤って編集モードに入ってしまい、元に戻せなくて途方にくれる子。さらにそのまま操作して、シンボルを消してしまい、キャンバスが壊れてしまう子。こうなると、癇癪を起こしたり、もうiPadに触らなくなってしまう、という事例を聞いています。

また、悪意を持ってキャンバスやシンボルを消しまくる子、というのもいるそうです。そうやって使いこなしてくれると、開発側としてはある意味嬉しいのですが、先生や親としてはたまったものではありません。

まぁ、大人でもコンピュータが思い通りに動かなかったらそうなりますから、気持ちはわかるのですが。

モーダル問題への対応

DropTalkでは、このモーダルの問題に対応するため、いろいろな対策を埋め込んでいます。

まず、自分がどのモードにいるか分からなくなってしまう問題、です。これに対応するために、いま編集モードなのかどうかを、一目で分かるようにしました。編集モードになったとき、ナビゲーションバーの色を変えています。

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これなら、通常モードと編集モードの違いが一目瞭然ですね。

次に、子供達が意図せずに編集モードに入ってパニックになる、または悪意を持ってキャンバスを編集して壊してしまう問題、です。この問題の対応として、ペアレンタルロックを導入しました。ロックをオンにしておくと、編集ボタンを押したときにパスコードの入力が求められます。

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これで、意図した大人だけが編集モードを使えるようになりました。

また、そもそも子供達が編集をする必要がない、という場合もあります。そこで、フルスクリーンモードでの実行を加えました。フルスクリーンモードへは、ナビゲーションバーのタイトル付近をタップすると現れるメニューから行います。

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フルスクリーンモードにすると、ナビゲーションバーとタブバーを隠します。これで余計なボタンは表示されなくなるので、子供達は目的のボタンにだけ集中できます。

start_fullscreen

まぁ、フルクリーンモードを解除するボタンだけは、どうしても表示する必要があるのですが。あと、これでさらにモードが増えてしまうのは、ちょっと悔しいですね。

とにかく、編集モードを理解するのが、DropTalkを使いこなすコツです。編集モードへの入り方にも、色々と気を使っている様子を紹介しました。

 

DropTalkの入手方法は、こちらを読んでね

第3回 キャンバスを作ろう【これからはじめるDropTalk】

新しいキャンバスを作る

今回はいよいよ、キャンバスを作ってみよう。キャンバスの上にシンボルを配置して、VOCAとして使うんだ。キャンバスは複数作って切り替えることができるぞ。これが、VOCA専用機ではできない、アプリとしての利点だね。(注:無料のDropTalk Liteでは、キャンバスが1つしか作れない制限があります。課金して制限解除すると、複数同時に使うことができます)

キャンバスを作ったり、管理したり、表示したりするのは、キャンバス画面だ。タブを使って選択しよう。

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新しいキャンバスを作ってみよう。画面上部にある「」ボタンを使うんだ。これを押すと、メニューが出てきて、「新規キャンバス」か「新規フォルダ」を選ぶことができる。もちろん、新規キャンバスを選ぼう。

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すると、新規キャンバスの作成画面が出てくる。キャンバスを作るときは、あらかじめテンプレートが用意されているので、これを選択するんだ。

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この画面をよく見ると、上の方に3つの分類があるよね。実は、キャンバスには種類が3つあるんだ。それぞれ、コミュニケーションキャンバススケジュールキャンバススケッチキャンバスって呼ばれている。

コミュニケーションキャンバス

DropTalkでの標準的なキャンバスだ。キャンバスの上に格子状にシンボルを並べるものだ。もっともVOCAらしいキャンバスだね。

シンボルの数は、どのテンプレートを使うかで選べるよ。もし好みのシンボル数がなくとも、キャンバスを作った後で数を変更することもできる。たとえば、50音キーボードみたいなキャンバスを作ることも可能だ。

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背景に画像などを描き込むこともできるよ。

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スケジュールキャンバス

予定を管理するためのキャンバスだ。あらかじめ予定がわかっていないと、不安になってしまう子供達がいるよね。そんなときはスケジュールキャンバスを使って予定表を作ることができるんだ。

もしかすると、予定が変更になることもあるかもしれない。そんなときでも、スケジュールキャンバスなら簡単に修正することができるんだ。紙に書いた予定表だと、そうはいかないよね。

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スケッチキャンバス

コミュニケーションキャンバスは、シンボルの配置が格子状に固定されているので、すぐに使い始めることができる。でもその反面、思い通りの位置にシンボルを置くことはできないんだ。そんな不満に応えるために作られたのが、スケッチキャンバスだ。

スケッチキャンバスでは、シンボルを好きな位置に好きな大きさで配置することができる。それだけじゃなくて、キャンバス上に写真を貼り付けたり、テキストを描いたり、指でなぞって絵を描くことができる。まるでグラフィック系のアプリみたいに使えるんだ。

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キャンバスの縦と横

キャンバスに3つの種類があることはわかってもらえたと思う。さらにテンプレートをよく見ると、それぞれの種類の中に、「」と「」の2つのタイプがあるよね。

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これって、ちょっと奇妙だよね。iPhoneやiPadみたいなデバイスだと、縦向きに持っても横向きに持っても、画面がクルンクルンと回転して、どっちの向きでも使えるよね。というか、使えるようにするべきなんだ。

でも、DropTalkでは、あえてキャンバスの向きを縦か横に固定している。もし、iPadで縦のキャンバスを無理やり横向きの画面で開こうとすると、「デバイスを縦向きにしてください」っていうメッセージを表示するようにしているんだ。

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これは、実際に子供達が使っている状況から決定されたものなんだ。子供達がiPadを手に持って使うときを考えよう。iPadは子供の手には結構大きいし、肢体不自由の障害があったりすると、なかなか静止して保持することができない。そうすると、iPadの画面がしょっちゅうクルクル回転してしまうんだ。これでは使いづらい。

また、車椅子に座っている子のことを考えよう。この場合、何らかの台やテーブルの上にiPadを置いて使ってもらうことになると思う。この台の上にiPadがしっかり固定されればいいんだけど、なかなか難しい。専用の固定具でもあればいいんだけどね。だから、水平に動きやすい状態で置かれたまま使うことになる。

そして、iPadの画面の回転は、水平に置いた時がいちばん不安定になりやすいんだ。技術的な話をすると、画面の向きは重力加速度を使って決定されている。センサーを使って、重力加速度が画面の4辺どちらに向かっているものが大きいかで判定するんだ。この方法だと、デバイスを地面に対して垂直に持っているときは安定するんだけど、水平にしてしまうと、ちょっとしたゆらぎで方向が変わってしまう、不安定な状態になる。結果として、画面がすぐにクルクル回る、使いにくいものになってしまうんだ。

こういった問題に対応するために、キャンバスをあえて縦と横に固定することにした。こうすれば、キャンバスを開いている間は、縦と横の回転を抑えることができるからね。ユーザの使用状況から、アプリの仕様を決定した一例だ。

 

DropTalkの入手方法は、こちらを読んでね

第2回 ドロップスのシンボルとライブラリ画面【これからはじめるDropTalk】

ドロップスのシンボルとの出会い

DropTalkの一番の特徴は、何を言うにも、かわいいシンボルです! 親しみやすくて、色使いもコントラストが高くて識別しやすいし、絵柄の意味も汲み取りやすくアイコンとしてもバッチリです。

このページを読んでいるならご存知の方も多いと思いますが、このシンボルセットは「ドロップス」と呼ばれるものです。子供たちを支援する様々な機器を開発し続けている「Droplet Project」が、生み出したものです。

ちなみに、この子の名前はドロ太です。

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ドロップスを搭載しているDropTalkも、このDroplet Projectからの依頼で始まりました。もう10年近く前になるのかな。iPhoneが登場して少し経った頃、iPadはまだ出ていないときでした。私たちの会社は、iPhoneが登場したと同時に全力でアプリ開発をやってまして。当時はまだ、アプリ開発に特化した会社はそんなになかったですね。そんなときに、Droplet Projectを名乗る方々からメールが届き、お話をすることになりました。

それが青木高光先生との出会いでした。熱く懸命にDropTalkの構想を語っていただいたのですが、当時の私は何の知識もないので、特別支援? VOCA? 絵をタップして音声を再生すればいいの? それだけ? と、まさにシンボル「わからない」状態でした。

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ただ、そのときにとても気になったのが、見せていただいたドロップスのシンボルです。このシンボル、かわいいじゃん。このシンボルを使ったアプリなら、面白いのが作れそうだなー。と、いう気持ちがムクムクと湧いてきて、依頼を引き受けることにしました。こうして、DropTalkのプロジェクトは始まったのです。

DropTalkでシンボルを探そう

さて、ここからはDropTalkでの操作の話です。

DropTalkには、ドロップスのシンボルが標準で搭載されています。その総数は724! 700以上のシンボルがあらかじめ使えるようになっています。

シンボルを探すには、ライブラリ画面を使います。ライブラリ画面は、タブからアクセスします。

start_library

シンボルは、いくつかのカテゴリで分類されています。ライブラリ画面で、背景が薄い角丸の四角になっているもの。これがカテゴリです。標準のカテゴリ階層は、次のようになっています。

start_hierarchy

こういった種類のカテゴリがあります。ちょっとのぞいてみましょう。「感情・感覚」カテゴリの中身は、こんな感じ。

start_emotion
幸せな顔、悲しい顔、怒った顔、なんかがありますね。

「基本動作」カテゴリは、こうです。

start_action

聞く、話す、見る、食べる、飲む、立つ、などなど。日常生活で使われる動作があります。

学校関係のシンボルが充実しているのも、ドロップスの特徴です。「教育・学校」カテゴリのシンボルには、こんなのがあります。

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教室、図書室、体育館、といった学校の中の施設や、遠足、授業参観、運動会といった学校行事のシンボルがあります。

カテゴリの階層一覧を参考にして、お目当のシンボルを探してください。また、検索することもできます。名前は覚えているんだけど、あのシンボルってどこにあったっけ? といったときは、ライブラリ画面にある検索ボタン(虫眼鏡のアイコン)をタップします。

start_search

シンボル名を入力することで、検索できますよ。たとえば、「おなか」で検索してみましょう。

start_stomach

これで、縦横無尽にドロップスのシンボルを扱うことができますね!

 

DropTalkの入手方法は、こちらを読んでね