第4回 キャンバスの編集モード【これからはじめるDropTalk】

キャンバス編集のための編集モード

キャンバスを作成したら、それを開きましょう。作ったばかりのキャンバスは空っぽなので、これを編集することになります。キャンバスの編集をするときは、画面右上にある編集ボタンを押します。編集ボタンを押すと、編集モードというモードに入ります。

start_edit_button

編集モード中にキャンバスのボタンをタップするとメニューが表示されます。ここから、シンボルの設定をしていきます。メニューからライブラリを選択すると、ドロップスのシンボルを選択できます。

start_edti_menu

編集が終わったら、右上の完了ボタンを押します。これで通常モードに戻ります。キャンバスのシンボルをタップすると、音声が再生されます。

編集モードの問題点

これがDropTalkでのキャンバス編集の流れです。いったん編集モードに切り替えるというのは、iOSによくあるスタイルですね。iOSはタッチでだけですべてを操作しないといけないので、どうしてもモードの切り替えという発想が必要になります。Windows版のDropTalkでは、他のOSと操作を統一するという目的から、編集モードを導入しています。ただ、右クリックによる編集にも対応していて、これを使うと編集モードに切り替えなくともいけます。

このモードを切り替えるという考え方。モーダルと呼ばれるのですが(ちなみにモードを切り替えないのはモードレス)、一般的にユーザインタフェースとしては良くないと考えられています。

その理由は、モードによって操作に対する挙動が異なるため、それを理解しないといけないから。DropTalkの場合、キャンバス上のシンボルボタンのタッチが、

  • 通常モードでは、音声再生
  • 編集モードでは、シンボルの編集

といった具合に切り替わります。

また、モードを頻繁に切り替える場合、自分がどのモードにいるか分からなくなりがちです。通常モードなのか編集モードなのかを意識しないでシンボルをタップすると、自分の思ったものと違った挙動になって、混乱します。なんでじゃー、と、怒りも覚えます。

DropTalkでは主要なユーザが障害を持った子供達なので、混乱に拍車がかかります。操作中に誤って編集モードに入ってしまい、元に戻せなくて途方にくれる子。さらにそのまま操作して、シンボルを消してしまい、キャンバスが壊れてしまう子。こうなると、癇癪を起こしたり、もうiPadに触らなくなってしまう、という事例を聞いています。

また、悪意を持ってキャンバスやシンボルを消しまくる子、というのもいるそうです。そうやって使いこなしてくれると、開発側としてはある意味嬉しいのですが、先生や親としてはたまったものではありません。

まぁ、大人でもコンピュータが思い通りに動かなかったらそうなりますから、気持ちはわかるのですが。

モーダル問題への対応

DropTalkでは、このモーダルの問題に対応するため、いろいろな対策を埋め込んでいます。

まず、自分がどのモードにいるか分からなくなってしまう問題、です。これに対応するために、いま編集モードなのかどうかを、一目で分かるようにしました。編集モードになったとき、ナビゲーションバーの色を変えています。

start_normal_edit

これなら、通常モードと編集モードの違いが一目瞭然ですね。

次に、子供達が意図せずに編集モードに入ってパニックになる、または悪意を持ってキャンバスを編集して壊してしまう問題、です。この問題の対応として、ペアレンタルロックを導入しました。ロックをオンにしておくと、編集ボタンを押したときにパスコードの入力が求められます。

start_passcode

これで、意図した大人だけが編集モードを使えるようになりました。

また、そもそも子供達が編集をする必要がない、という場合もあります。そこで、フルスクリーンモードでの実行を加えました。フルスクリーンモードへは、ナビゲーションバーのタイトル付近をタップすると現れるメニューから行います。

start_fullscreen_menu

フルスクリーンモードにすると、ナビゲーションバーとタブバーを隠します。これで余計なボタンは表示されなくなるので、子供達は目的のボタンにだけ集中できます。

start_fullscreen

まぁ、フルクリーンモードを解除するボタンだけは、どうしても表示する必要があるのですが。あと、これでさらにモードが増えてしまうのは、ちょっと悔しいですね。

とにかく、編集モードを理解するのが、DropTalkを使いこなすコツです。編集モードへの入り方にも、色々と気を使っている様子を紹介しました。

 

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